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原爆資料館に自動券売機設置 広島市、短縮ルート来月試行

 広島市は29日、原爆資料館(中区)の混雑対策として自動券売機を設置した。本年度の入館者数は、過去最多だった2023年度をさらに2割上回るペースで推移。8月中は、本館を見学後に退館できる短縮ルートも試行する。

 券売機は、東館1階エントランスホールのチケット売り場前に2台設置。タッチパネル式で日本語と英語に対応し、当日入館分を購入できる。音声案内付き。現在は現金払いだけだが、11月からQRコードなどのキャッシュレス決済もできるようになる。事業費は、2028年度までのシステム保守・運用などを含め約2500万円。

 家族3人で鹿児島市から訪れた会社役員堂満竜太さん(48)は券売機を利用し、「指示のまま簡単に買えた」とスムーズに入館した。

 また、短縮ルートは、東館から入館して原爆犠牲者の遺品など実物資料を集めた本館展示を見学した後に、本館ギャラリーの出口扉から屋外に出られる。8月1~31日(5~7日を除く)の間、試行する。通常は本館を見学後、再び東館へ戻って世界の核情勢などを学ぶ。

 23年度の入館者数は、開館以来最多の198万1782人を記録。24年度は6月までに前年度同期を21%上回る61万2732人が訪れた。広島市は、お盆前後の8月10~18日は入館者が集中するため、分散を呼びかけている。(野平慧一)

(2024年7月30日朝刊掲載)

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