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「核使用への懸念実感」 広島知事 NPT準備委参加受け

 スイス・ジュネーブで開かれている核拡散防止条約(NPT)再検討会議の第2回準備委員会に参加した広島県の湯崎英彦知事は30日の記者会見で「核兵器使用への懸念が非常に高まっていると実感した」と述べた。

 湯崎知事は21~27日の日程で準備委の討論を聞き、アカン・ラクメトリン議長と会談するなどした。ロシアのウクライナ侵攻やイスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの攻撃を踏まえ、多くの国が核兵器の威嚇や使用への懸念を示していたという。今回、成果文書を残せるかどうかも各国の思惑があり、難しい状況との見方を示した。

 8月6日の平和記念式典では「こういう状況を踏まえ、今すぐに核兵器廃絶の道を歩むべきだと全世界に強く訴えたい」と力を込めた。

 今月下旬には県議22人もスイスを視察した。県議会に訪問団(7人)の派遣を要請した湯崎知事は「被爆地広島として何ができるかを一緒に現場で考えていただくことは非常に重要」と意義を強調した。(河野揚)

(2024年7月31日朝刊掲載)

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