×

ニュース

混雑回避へ 共同特別展 原爆資料館と平和祈念館 暁部隊がテーマ

 平和記念公園(広島市中区)にある原爆資料館と国立広島原爆死没者追悼平和祈念館は1日、資料館が所蔵する被爆資料を祈念館で展示する共同特別展を始めた。資料館の混雑対策としては初の試み。原爆投下直後の広島で救援活動に従事した陸軍船舶司令部(暁部隊)をテーマに、31日まで開く。

 祈念館が来年2月末まで暁部隊の企画展を開催しているのに合わせ、資料館が関連資料を提供した。写真班員が撮影したきのこ雲の写真や活動の様子を描いた絵、被爆者の救護に使われたピンセットなど計約70点。隊員が残した「人間が人間に対してなしうる残虐にこれ以上のことがあるだろうか」などの言葉を添えている。

 東京都から訪れた会社員山中謙さん(55)は「原爆資料館を目的に来たが、祈念館も見応えがある」と見入っていた。

 資料館の出入り口などで共同特別展のチラシを配り、見学を案内している。入場無料で、午前8時半~午後7時(5、6日は午後8時まで)。(下高充生)

(2024年8月2日朝刊掲載)

年別アーカイブ