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原爆・平和 絵で考える 被爆後描いた29点 岩国で展示

 岩国市原爆被害者の会は1日、広島の被爆後の様子を描いた絵の展示を同市麻里布町の山口銀行岩国支店で始めた。79年前のあの日の光景に思いをはせ、原爆の悲惨さや平和の大切さについて考えてほしいと願う。(近藤結一)

 被爆体験の証言者と高校生が共同制作した絵の複製画を原爆資料館(広島市中区)から借り、29点を並べる。学校のグラウンドに並ぶ遺体や、全身をやけどして水を求める人たちの姿を描く。焼け焦げた電車や後遺症に苦しむ人を描いた作品もある。

 同会会長の山田英子さん(89)=岩国市天尾=は原爆投下時、広島市矢賀町(現東区)の自宅から河内村(現佐伯区)に疎開していた。きのこ雲や運ばれてきた黒焦げの遺体を見たという。

 山田さんは岩国市内の小学校などを訪れ、原爆や戦時中の生活を紙芝居で子どもたちに伝える活動をしている。「平和の尊さを伝承していきたい。若い人たちに願いを託したい」と話している。

 展示は同支店1階の待合スペースで30日まで。土日祝日は休み。

(2024年8月2日朝刊掲載)

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