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次世代で平和を語ろうよ あす東広島 高校生の被爆体験朗読も

 東広島市の市民有志でつくる「次世代による東広島の戦争・原爆体験継承ネット」は4日、市内の小中高生たちに平和について語り合ってもらうワークショップを八本松地域センター(八本松南)で開く。高校生による平和活動の報告や被爆体験記の朗読もある。被爆の実相を学び、次世代につなげていく取り組みで、参加を呼びかけている。(石井雄一)

 同センターには市原爆死没者慰霊碑があり、昨年まで市原爆被害者の会が夏に慰霊式を開いてきた。ただ、近年は担い手の中心だった同会の被爆2世も体調不良などで運営が難しくなり、今年は開催できなくなったという。そこで、昨年まで式後にピースコンサートを開くなど支援してきた継承ネットが、新たな形で続けることにした。

 4日は午前10時から、賀茂高の生徒有志が7月下旬に平和記念公園(広島市中区)で小中学生の碑巡りをガイドした「平和学習バス」について報告。同高演劇部員が、前身の賀茂高等女学校に在籍していた作家大庭みな子が原爆投下後、広島で被爆者に食事を配った経験を記した「地獄の配膳」などを朗読する。

 その後、参加した子どもたちが車座になり「平和のために私たちができること」をテーマに自由に語り合ってもらう。イベントに先立ち、午前8時から慰霊碑周辺を清掃し、参加者で花を手向けて黙とうする。

 賀茂高同窓会事務局長で、継承ネット代表の大石秀邦さん(64)は「来年は被爆80年となるが、継承活動は大きな曲がり角にある。地元の小中高生に清掃活動を手伝ってもらい、平和への思いを語り合ってほしい」と参加を呼びかけている。参加は当日、会場で受け付ける。

(2024年8月3日朝刊掲載)

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