平和実現へ 誓いの鐘 岩国ユネスコ協行事 柳井の碑前で住民 米軍機墜落 乗員被爆死の史実も学ぶ
24年8月6日
太平洋戦争末期に米軍機が墜落した柳井市伊陸(いかち)の「平和の碑」前で4日、高校生や住民たちが平和な世界の実現を願って鐘を鳴らした。岩国ユネスコ協会が続ける行事で約50人が参加した。(山本祐司)
碑の隣にある久可地公会堂でセレモニーを開き、協会の岡崎天隆会長(81)が「戦争は嫌だというのにいろいろな場所で争いが絶えない。行動に移すことが大切」とあいさつ。高水高2年でユネスコ部の松本珠月部長(17)が「お互いを理解しようとする努力や活動が大事。世界の課題を考えるきっかけをつくりたい」とメッセージを読み上げた。
碑の前に移って全員で黙とうし、79年前に広島と長崎に投下された原爆で命を奪われた人や、戦争や災害の犠牲者を悼んだ。その後、1人ずつ鐘を鳴らし、澄んだ音色を山里に響かせた。
協会は東日本大震災が発生した翌年の2012年に行事を始めた。1945年7月28日に米軍のB24爆撃機が伊陸に墜落し、広島へ移送された乗組員が被爆死した史実を学ぶため、初めて同所で開いた。地元では住民が平和の碑を建てるなどして継承している。
参加者は近くの平和記念館も見学した。記念館を運営し、行事に参加した武永昌徳さん(73)は「住民も喜んでいる。平和の尊さを感じ、多くの人に伝えてほしい」と話していた。
(2024年8月6日朝刊掲載)
碑の隣にある久可地公会堂でセレモニーを開き、協会の岡崎天隆会長(81)が「戦争は嫌だというのにいろいろな場所で争いが絶えない。行動に移すことが大切」とあいさつ。高水高2年でユネスコ部の松本珠月部長(17)が「お互いを理解しようとする努力や活動が大事。世界の課題を考えるきっかけをつくりたい」とメッセージを読み上げた。
碑の前に移って全員で黙とうし、79年前に広島と長崎に投下された原爆で命を奪われた人や、戦争や災害の犠牲者を悼んだ。その後、1人ずつ鐘を鳴らし、澄んだ音色を山里に響かせた。
協会は東日本大震災が発生した翌年の2012年に行事を始めた。1945年7月28日に米軍のB24爆撃機が伊陸に墜落し、広島へ移送された乗組員が被爆死した史実を学ぶため、初めて同所で開いた。地元では住民が平和の碑を建てるなどして継承している。
参加者は近くの平和記念館も見学した。記念館を運営し、行事に参加した武永昌徳さん(73)は「住民も喜んでいる。平和の尊さを感じ、多くの人に伝えてほしい」と話していた。
(2024年8月6日朝刊掲載)