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平和な世界へ 大学連携強化 広島大で初の学長会議 「広島の歴史 触れる機会増を」

 広島大は6日、世界各国の大学の学長たちを招いた「平和学長会議」を設立し、初会合を広島市中区の同大東千田キャンパスで開いた。国際紛争が続く中、平和に向けて大学の役割や人材育成について議論し、大学間の連携を強めるための宣言を採択した。(編集委員・東海右佐衛門直柄)

 10大学の22人が出席。広島大の越智光夫学長は、約60の国・地域で紛争が続いているとし「多様な視点と深い相互理解を持つ人材育成が重要だ。大学がリーダーシップを発揮しなければ」とあいさつした。インド工科大ボンベイ校のシュレッシ・クダレ学長は「学生が過去から学び、よりよい未来へ変革を促すために討論する場が必要だ」と述べた。

 その後、大学が果たすべき役割を議論。「世界の学生が広島の歴史に触れる機会を増やそう」「学生や教員の交流を促す資金調達が要る」などの意見が出た。最後に、大学間の協力関係の深化などを目指す「平和学長宣言」を採択した。

 広島大がことし、前身校からの創立150周年になるのを機に企画。被爆80年の来年も開催を目指す。その後は数年ごとに開く方向で検討する。

(2024年8月7日朝刊掲載)

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