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樹木50本 月内に伐採 平和大通り 倒木の危険回避 広島市

 広島市は5日、樹木医による点検結果を踏まえ、平和大通りの樹木50本を今月内に伐採すると明らかにした。相次ぐ倒木を受け、415本を調べていた。

 市によると、対象は中区22本、西区28本。主にクスノキやイチョウ、ケヤキで、「直ちに倒木の危険性はないが、今後樹勢の回復が見込めない」と樹木医に判断された。うち8本は財政難の市が1957、58年に広島県内の自治体に呼びかけた「供木運動」や、その後の寄付で贈られた可能性があるという。既に一部を撤去し、13日以降に伐採作業を本格化させる。

 平和大通りでは6月23日にアメリカサイカチ(高さ約10メートル)が根元から倒れた。昨年3月にクヌギ(約16メートル)、8月にトチノキ(約7メートル)が折れ、1年余りで3件の倒木が発生。市は9月以降に予定していた点検を前倒しし、昨年の一斉点検で「経過観察」が必要と判断された415本を調べた。残る1354本も9月ごろに調べる。

 市の担当者は「危険を回避するため、伐採を決めた。今後、新たな樹木を植えるかどうかは現時点で決まっていない」としている。(川上裕)

(2024年8月6日朝刊掲載)

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