厳しい安保対応に理解 核軍縮に逆行 批判の声 与野党党首、式典に出席
24年8月7日
与野党の党首が相次いで広島入りし、6日の平和記念式典に出席した。日米両政府が7月、米国が核を含む戦力で日本防衛に関与する「拡大抑止」の強化で合意したことについて、各党からは厳しい安全保障環境への対応として理解を示す意見が多かった一方、一部の野党は核軍縮に逆行すると批判の声を上げた。
公明党の山口那津男代表は、拡大抑止の強化について「核保有国に囲まれる現実を見ながら日米同盟で元々あった考えを改めて確認した」との受け止めを語った。
野党の評価は分かれた。日本維新の会の馬場伸幸代表は「日本がリードする形で米国と合意できたことは大きな前進」と前向きに捉えた。
立憲民主党の泉健太代表は「核抑止を生かすことでアジア全体の安定を図っている」、国民民主党の玉木雄一郎代表も短期的な対応として「必要性を否定はできない」と理解を示した。それぞれ、核軍縮や核抑止論に代わる新たな安全保障体制の必要性も訴えた。
一方、共産党の田村智子委員長は「軍拡につながるやり方で、絶対にやってはならない道に踏み出し始めている」と批判。社民党の福島瑞穂党首も「核抑止論に立つ限り、核廃絶にはつながらない。被害に遭った広島と長崎の人々を冒瀆(ぼうとく)している」と強調した。(根石大輔、宮野史康、伊藤友一)
(2024年8月7日朝刊掲載)
公明党の山口那津男代表は、拡大抑止の強化について「核保有国に囲まれる現実を見ながら日米同盟で元々あった考えを改めて確認した」との受け止めを語った。
野党の評価は分かれた。日本維新の会の馬場伸幸代表は「日本がリードする形で米国と合意できたことは大きな前進」と前向きに捉えた。
立憲民主党の泉健太代表は「核抑止を生かすことでアジア全体の安定を図っている」、国民民主党の玉木雄一郎代表も短期的な対応として「必要性を否定はできない」と理解を示した。それぞれ、核軍縮や核抑止論に代わる新たな安全保障体制の必要性も訴えた。
一方、共産党の田村智子委員長は「軍拡につながるやり方で、絶対にやってはならない道に踏み出し始めている」と批判。社民党の福島瑞穂党首も「核抑止論に立つ限り、核廃絶にはつながらない。被害に遭った広島と長崎の人々を冒瀆(ぼうとく)している」と強調した。(根石大輔、宮野史康、伊藤友一)
(2024年8月7日朝刊掲載)