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脱核抑止・禁止条約署名を 原水禁・協 広島大会が閉幕 ヒロシマ8・6

 原水禁国民会議などと日本原水協などの二つの原水爆禁止世界大会は6日、それぞれ広島市中区で集会を開いた。いずれも米国の「核の傘」への依存を深める日本政府を強く批判。核兵器禁止条約への参加を求める声明を出し、広島での大会を締めくくった。

 原水禁系のまとめ集会には約550人が集まり、アピール文を発表した。「岸田文雄首相は核兵器廃絶に向けた具体的な行動をとっていない」と断じ、「米国主導の軍拡ではなく、憲法の持つ平和理念を全世界に訴える」と宣言した。

 集会に先立ち開いた国際シンポジウムでは、日米韓の平和活動家が核兵器の「先制不使用」政策を巡り議論。米オバマ政権が先制不使用を検討した際、反対した日本政府に疑問を投げかけた。

 原水協系のヒロシマデー集会には、約3800人が参加した。米軍と自衛隊の共同訓練や核抑止の強化に合意した7月の日米閣僚会合に触れ、「米国の核戦略への日本の加担は重大」と非難する決議を採択した。

 イスラエルによるパレスチナ自治区ガザ侵攻に抗議する、米ニューヨーク州立大学生団体のレックス・アレックスさん(22)も登壇。「世界中の草の根運動が連帯を」と呼びかけた。

 原水禁は7日、原水協は8日から長崎市に会場を移す。(宮野史康)

(2024年8月7日朝刊掲載)

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