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ヒロシマ題材の日本画 国際公募展で5位入賞 大川真理さん 「原爆ドームの姿 創作の原点」

 広島ゆかりの画家、大川真理さん(63)=横浜市=が、国際公募展「アートオリンピア2024」で国内外2100点の応募作品から5位入賞を果たした。

 受賞作は日本画「甦(そ)・HIROSHIMA LIVES」=写真。画面の大部分を埋める虫食いの葉の隙間から、原爆ドームや元安川、瀬戸内海などがのぞく。葉の一枚一枚を墨の濃淡や顔彩で塗り分け、時の経過を表現した。

 公募展は、熱海山口美術館(静岡県熱海市)を運営する山口文化財団が主催し、今回で5回目。ジャンルを問わず平面作品を募り、東京芸術大名誉教授の保科豊巳さんたち8人が審査した。

 大川さんは夫の転勤を機に1988年から約30年間、広島で過ごした。東広島市の小学校で講師として美術や図工を指導。小学生だった3人の息子とたびたび平和記念公園を訪れた。「鉄骨むき出しの原爆ドームの姿が創作の原点。広島で育んだ平和を願う気持ちをアートで発信し続けたい」と話す。入賞作品は公募展の公式サイトで見ることができる。(木原由維)

(2024年8月8日朝刊掲載)

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