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福山空襲79年 平和願う 慰霊式やつどい 記憶つなぐ

 福山空襲から79年となった8日、原爆・福山戦災死没者慰霊式が福山市霞町の中央公園であった。市内では平和のつどいも開かれ、被災者や遺族、市民たちが恒久平和を願った。

 慰霊式には約100人が参列。市内の小中学生たちが作った折り鶴や折りばらを母子三人像にささげた。市人権平和資料館の連続講座「ふくやまピース・ラボ」のメンバーで福山暁の星女子高1年吉田玲衣奈さん(16)は「戦争や平和に無関心な人が増えることを危惧している。過去の記憶を語り継ぐ」と誓った。

 慰霊式に先立ち、公園そばのまなびの館ローズコムでは「市民平和のつどい・市民平和大会」があり、約500人が参加した。本年度は内容を刷新し、ワークショップや学習発表会など参加型のプログラムを増やした。

 福山市立大の学生3人は、母子三人像のモデルとなった親子を描いた紙芝居「母と子の八月八日」の読み語りをした。鞆こども園(鞆町)の園児たちと約2・5メートル四方の紙で巨大折り鶴を折り、式典で像の前にささげた。

 教育学部4年小林果歩さん(22)は「平和の象徴の鶴が、子どもたちの頭のどこかにこれからも残ってほしい」と願った。

 いずれも原水爆禁止運動福山推進連盟が主催。1945年8月8日の福山空襲では、市街地の8割が焼失。355人が犠牲となった。(益田里穂)

(2024年8月9日朝刊掲載)

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