広島から犠牲者悼む 中区 大使の出席求める声も
24年8月10日
長崎原爆の日の9日、広島市中区の原爆資料館で「長崎原爆犠牲者慰霊の会」があり、もう一つの被爆地の犠牲者を悼んだ。ただ出席者からは、日本を除く先進7カ国(G7)と欧州連合(EU)の大使が長崎の式典を欠席する事態に複雑な声が漏れた。
広島平和文化センター主催。広島県被団協の箕牧(みまき)智之理事長(82)をはじめとした被爆者や市民、市議たち約100人が集い、長崎市の平和祈念式典のテレビ中継を見た。
米軍が原爆を投下した午前11時2分に全員で黙とう。もう一つの県被団協の佐久間邦彦理事長(79)はあいさつで、長崎原爆に遭いながら国に援護地域外とされている「被爆体験者」が被爆者として認められるよう「応援する」と述べた。
終了後、箕牧理事長は「大変なことになると思ったが、説得力のある平和宣言で無事に式典が進んで良かった」、佐久間理事長は「具体性のある良い平和宣言だっただけに、その場に核兵器保有国の大使がいてほしかった」と受け止めた。中区の被爆者小倉桂子さん(87)は「被爆者の一人として、分け隔てなく世界の皆さんとこの日を分かち合いたかった」と話した。(山下美波)
(2024年8月10日朝刊掲載)
広島平和文化センター主催。広島県被団協の箕牧(みまき)智之理事長(82)をはじめとした被爆者や市民、市議たち約100人が集い、長崎市の平和祈念式典のテレビ中継を見た。
米軍が原爆を投下した午前11時2分に全員で黙とう。もう一つの県被団協の佐久間邦彦理事長(79)はあいさつで、長崎原爆に遭いながら国に援護地域外とされている「被爆体験者」が被爆者として認められるよう「応援する」と述べた。
終了後、箕牧理事長は「大変なことになると思ったが、説得力のある平和宣言で無事に式典が進んで良かった」、佐久間理事長は「具体性のある良い平和宣言だっただけに、その場に核兵器保有国の大使がいてほしかった」と受け止めた。中区の被爆者小倉桂子さん(87)は「被爆者の一人として、分け隔てなく世界の皆さんとこの日を分かち合いたかった」と話した。(山下美波)
(2024年8月10日朝刊掲載)