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社説・コラム

朝凪(あさなぎ) 「この一冊」で問う平和

 自他共に認める本の虫である。二宮金次郎のごとく「歩き読書」はしないものの小説の続きが気になって信号待ちの間にページをめくることもしばしば。仕事で必要な専門書も含め年200冊以上読む。 r>r>  忙しいのにいつ? とよく問われる。忙中閑あり。探究心に突き動かされるのだ。人が一生で体験できることには限りがある。でも本は、実際には訪ねることのできない過去や遠い世界に読む者をいざなってくれる。 r>r>  ならば読書を通じて継承が危ぶまれる原爆や戦争の記憶、国内外で続く平和を脅かす諸問題に近づけるのでは。そんな思いから平和面で続ける「A Book for Peace 森田裕美この一冊」が先月30回を迎えた。戦争を考える機会が増える8月。20日付で兵士を主題に特集を予定している。(平和メディアセンター・森田裕美) r>r> (2024年8月15日朝刊掲載)

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