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恒久平和へ決意新た 府中の祈念式典に100人

 府中市は17日、同市府川町のジーベックホールで平和祈念式典を開いた。戦没者の遺族たち約100人が出席し、恒久平和の実現を願った。

 小野申人市長は「パリ五輪で世界の人々が熱狂した一方で、ロシアによるウクライナ侵攻や、イスラエルのガザ地区攻撃が続いている。世界平和の実現の困難さを感じるからこそ、平和の尊さを語り継がなければならない」とあいさつ。出席者が献花台に花を手向けた。

 式典に先立ち、市内の上下北小と栗生小の児童が、福山空襲や、戦前に米国から学校に贈られた人形などについて学んだ平和学習の様子を動画で放映した。

 広島の原爆で父親を亡くした市遺族会の野田泰弘会長(84)=上下町=は「戦後79年たっても、寂しかった思いは消えない。次世代にそういう思いをさせてはいけない」と体験の継承へ決意を新たにしていた。(佐々木裕介)

(2024年8月18日朝刊掲載)

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