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米軍オスプレイ配備 岩国市など質問 国、機数や時期明言せず

 米軍岩国基地(岩国市)に米海軍の輸送機オスプレイなどが配備される計画を巡り、中国四国防衛局は20日、山口県や岩国市などからの32項目の質問に回答した。配備の機数や時期について「米軍の運用」を理由に明らかにせず、機体の安全性を重ねて強調した。

 配備の機数は「防衛省としてお答えするのが困難」とした。時期は今年後半との見通しを示したが具体的には言及せず、米側から情報が得られれば提供するとしている。

 安全性に関する質問には「各種技術情報を収集・分析し、安全な機体と確認している」と説明。昨年11月に鹿児島県・屋久島沖であった墜落事故を受け、維持整備の頻度を増やすなどの再発防止策で安全な飛行が可能とした。

 主な訓練の場所や内容、標準的な飛行経路については「大きな変更はない」とし、具体的には示さなかった。部隊の任務や役割は「特段の変更はない」とし、騒音は「現在より広がらない」と答えた。

 市基地政策課は「周辺住民の生活環境への影響を検証したい」、県岩国基地対策室は「回答の中身を精査する」としている。

 国は7月、空母艦載機のC2輸送機をオスプレイに機種更新し、艦載機の戦闘機の一部をステルス戦闘機F35Cに替える計画を地元自治体に伝えた。県、市と和木町、周防大島町が同月下旬、国に文書で質問していた。(長久豪佑、藤田龍治)

(2024年8月21日朝刊掲載)

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