被爆体験の講話 館内放送で案内 伝承 聴講増へ23日から 原爆資料館
24年8月21日
原爆資料館(広島市中区)は23日、被爆体験の伝承者による定時講話について案内する館内放送を始める。入館者数が2023年度に過去最多を更新する中で講話の聴講者は伸び悩んでおり、周知に力を入れる。
啓発課によると、東館地下1階で午前10時▽11時半▽午後1時(英語)▽午後2時半―にある各講話の15分前に、1階を中心に放送する。時間や場所に加え、予約なしで無料で聴講できることを日本語と英語で伝える。見学に影響を及ぼさないよう、本館と東館の常設展示エリアは流さない。
同課はこれまで「展示をゆっくりと見てもらう資料館の性質上ふさわしくない」として、館内での案内放送を控えてきた。ただ、講話の聴講者数は23年度、定員の平均3割ほどで1人もいない回もあった。このため、PRの手法を検討し、案内放送を試みることにした。「被爆資料だけでなく、講話も通して被爆の実相に触れてほしい」としている。
被爆体験の伝承者たちでつくる市民団体の共同代表で、放送の導入を求めてきた甲斐晶子さん(68)=東区=は「被爆体験の証言者が少なくなる中、伝承を大切にする第一歩。継続してほしい」と話している。(山下美波)
(2024年8月21日朝刊掲載)
啓発課によると、東館地下1階で午前10時▽11時半▽午後1時(英語)▽午後2時半―にある各講話の15分前に、1階を中心に放送する。時間や場所に加え、予約なしで無料で聴講できることを日本語と英語で伝える。見学に影響を及ぼさないよう、本館と東館の常設展示エリアは流さない。
同課はこれまで「展示をゆっくりと見てもらう資料館の性質上ふさわしくない」として、館内での案内放送を控えてきた。ただ、講話の聴講者数は23年度、定員の平均3割ほどで1人もいない回もあった。このため、PRの手法を検討し、案内放送を試みることにした。「被爆資料だけでなく、講話も通して被爆の実相に触れてほしい」としている。
被爆体験の伝承者たちでつくる市民団体の共同代表で、放送の導入を求めてきた甲斐晶子さん(68)=東区=は「被爆体験の証言者が少なくなる中、伝承を大切にする第一歩。継続してほしい」と話している。(山下美波)
(2024年8月21日朝刊掲載)