米医療従事者 被爆証言聞く 広島でHICARE研修
24年8月27日
米国の医師と看護師たち計4人が26日、原爆資料館(広島市中区)で、被爆者の梶本淑子さん(93)=西区=の証言を聞いた。同日始まった広島県や市などでつくる放射線被曝(ひばく)者医療国際協力推進協議会(HICARE)の研修の一環。原爆がもたらした苦しみに触れた。
爆心地から2・3キロの工場で被爆した梶本さんは、目の前で息絶えた男子中学生の顔や、横たわる死体の皮を踏んだ感触を「今も忘れられない」と強調。梶本さんを捜し歩いた父を1年半後に亡くし、母も病に長く苦しんだとし、「父を返して、母を元の体に戻してと思い、過ごしていた」と振り返った。
研修は30日までで、広島大原爆放射線医科学研究所の教授による講義などを予定する。ロサンゼルス郡医師会のジェリー・アブラハム前会長(40)は「過去の教訓から学び二度と繰り返さないことと、放射線の影響に対し質の高い医療を届ける方法を学びたい」と語った。(下高充生)
(2024年8月27日朝刊掲載)
爆心地から2・3キロの工場で被爆した梶本さんは、目の前で息絶えた男子中学生の顔や、横たわる死体の皮を踏んだ感触を「今も忘れられない」と強調。梶本さんを捜し歩いた父を1年半後に亡くし、母も病に長く苦しんだとし、「父を返して、母を元の体に戻してと思い、過ごしていた」と振り返った。
研修は30日までで、広島大原爆放射線医科学研究所の教授による講義などを予定する。ロサンゼルス郡医師会のジェリー・アブラハム前会長(40)は「過去の教訓から学び二度と繰り返さないことと、放射線の影響に対し質の高い医療を届ける方法を学びたい」と語った。(下高充生)
(2024年8月27日朝刊掲載)