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岩国基地オスプレイ配備計画 和木・周防大島町も容認 両町長が表明

 米軍岩国基地(岩国市)に輸送機オスプレイなどが年内に配備される計画について、山口県和木町の米本正明町長と同県周防大島町の藤本浄孝町長は28日、容認する意向をそれぞれ表明した。岩国市は既に容認しており、県も地元や近隣の市町と同様の判断を29日にも示すとみられる。(川井直哉、大平健幹、江頭香暖)

 藤本町長は「これまでの重大な事故でオスプレイに不安を抱く住民も少なくない」として、事故原因の究明や安全対策の情報公開を継続的に求めていく考えも示した。

 両町長は文書で配備計画についての見解を示した。米本町長は「町民の生活環境に大きな影響を与えるものではない。一定の理解ができる」、藤本町長は「容認することについてやむを得ないと判断した」としている。

 受け入れを判断した理由では、国が「騒音は現在より広がらない見込み」「基地機能の変更はない」と説明し、町議会で反対意見が出なかったことなどを挙げた。

 一方で、和木町の海岸沿いに石油コンビナートがあるため、米本町長は「部品の落下などで大災害が発生することも考えられる」として航空機の整備・点検を徹底するよう要請した。藤本町長は地域振興策への配慮も国に求めた。

 オスプレイは空母艦載機のC2輸送機からの機種更新として配備される。併せて艦載機の戦闘機の一部がステルス戦闘機F35Cと交代する。

 配備計画を巡り、基地のある岩国市の福田良彦市長は27日に容認する意向を表明した。

(2024年8月29日朝刊掲載)

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