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「原爆の犠牲者 忘れない」 山口のゆだ苑 追悼・平和式典

 山口市の県原爆被爆者支援センターゆだ苑は、「山口のヒロシマデー」の6日、同市大手町の県教育会館で追悼・平和式典を開いた。1975年から毎年開催しており、50回目。被爆者たちが平和な世界の実現を祈った。

 式典に先立ち、同市江良の原爆死没者之碑にある納骨堂に14人の死没者名簿が新たに納められ、計860人となった。参列者約100人が碑に花を手向け、黙とうした。八代拓理事長は「原爆犠牲者の記憶を決して忘れることなく、平和な未来を築く責任がある」と述べた。

 式典には約250人が参加。親戚を捜すため広島市に向かい、入市被爆した折出真喜男さん(92)=周南市徳山=は「世界では戦争が続いており、心を痛めている。ノーモア広島」と願い、追悼した。爆心地から1・5キロの広島市幟町(現中区)の自宅で被爆した藤谷カホリさん(80)=岩国市平田=は「幸いにも軒下だったのでかすり傷で済んだ。若い人に関心を持ってもらえるように受け継いでいきたい」と話した。

 碑の周辺で73年、被爆軍人の遺骨の発掘が始まった日である9月6日を「山口のヒロシマデー」としている。(江頭香暖)

(2024年9月7日朝刊掲載)

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