複合防衛拠点に運動場 日鉄呉跡地配置案 平時は市民に開放
24年9月7日
呉市の日本製鉄(日鉄)瀬戸内製鉄所呉地区跡地への複合防衛拠点の整備案を巡り、防衛省は6日、広島県、呉市、日鉄との4者協議を広島市中区で開き、拠点内の施設や機能の配置案を中間報告した。平時は市民に開放し、災害時には防災拠点とする運動場を整備する考えを示した。
防衛省は海上自衛隊呉基地近くにある跡地約130ヘクタールの一括購入を予定。配置案では地盤の安定した造成地に装備品の維持や製造基盤を置き、民間企業の誘致も見据える。海側の埋め立て地には運動場のほか、ヘリポートや物資の集積場などの防災拠点、訓練場などの部隊の活動基盤を配置するとした。
防衛省の担当者は弾薬庫を整備する場合は部隊の活動基盤エリアが対象になると説明。最終的な配置案は本年度内に示すとしている。
協議は冒頭を除いて非公開。終了後、阿原亨副市長は運動場に触れ「市民に開かれた施設でわれわれの意向に沿って検討していただいた」。玉井優子副知事は「詳細部分についてまだ不十分と感じた」と述べた。
防衛省は2025年度予算の概算要求で、複合防衛拠点の検討や測量などの費用として4億6千万円を計上している。
跡地活用を巡ってはこのほか、県と市が日鉄を含めた3者による協議も開いており、産業用地としての複数の活用策を提案する考えでいる。(根石大輔、小林旦地)
(2024年9月7日朝刊掲載)
防衛省は海上自衛隊呉基地近くにある跡地約130ヘクタールの一括購入を予定。配置案では地盤の安定した造成地に装備品の維持や製造基盤を置き、民間企業の誘致も見据える。海側の埋め立て地には運動場のほか、ヘリポートや物資の集積場などの防災拠点、訓練場などの部隊の活動基盤を配置するとした。
防衛省の担当者は弾薬庫を整備する場合は部隊の活動基盤エリアが対象になると説明。最終的な配置案は本年度内に示すとしている。
協議は冒頭を除いて非公開。終了後、阿原亨副市長は運動場に触れ「市民に開かれた施設でわれわれの意向に沿って検討していただいた」。玉井優子副知事は「詳細部分についてまだ不十分と感じた」と述べた。
防衛省は2025年度予算の概算要求で、複合防衛拠点の検討や測量などの費用として4億6千万円を計上している。
跡地活用を巡ってはこのほか、県と市が日鉄を含めた3者による協議も開いており、産業用地としての複数の活用策を提案する考えでいる。(根石大輔、小林旦地)
(2024年9月7日朝刊掲載)