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旧満州からの帰国体験語る 広島の赤崎さん 世羅で平和祈念の集い

 世羅町小国のせらにしタウンセンターで8日、「平和祈念の集い」があった。元中国残留孤児で広島市西区の赤崎大さん(83)が帰国するまでの苦難の体験を語り、国際平和ピアニスト水上裕子さんの演奏もあった。約180人が聞き入った。

 旧満州(中国東北部)で生まれ、4歳で終戦を迎えた赤崎さんは、難民収容所での生活などを語った。「外は零下30度の中、一家でわらのむしろ1枚だけ。感染症がはやり、泣いていた子どもの声が聞こえなくなった」。姉や妹を亡くし、1953年の帰国前には母も亡くしたことなどを語った。水上さんは赤崎さんの母を思って作った曲などを披露した。

 世羅郡文化財協会世羅西地区部会の主催。世羅郡からは県内でも5番目に多い約800人が旧満州に渡ったとされる。近くの石材店従業員竹保良祐さん(30)は「祖父が旧満州からの帰国者だが、当時のことは語らなかった。知らなかったことを聞けた」と話した。(矢野匡洋)

(2024年9月10日朝刊掲載)

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