四国五郎の「反戦」 語り芸で 趙博の一人芝居 20日広島など
24年9月13日
広島市を拠点に画業と詩作に励み、絵本「おこりじぞう」の作画などで知られる四国五郎(1924~2014年)。未発表だった詩編「戦争詩」が最近刊行されるなど再評価の動きが続く中、その反戦平和の思想と行動を一人芝居で描き出す舞台が今月から、同市をはじめ各地を巡演する。
「浪花の歌う巨人」の異名をとるミュージシャンで俳優の趙博(ちょうばく)が、ギターと映像を交えた独自の語り芸で届ける。
四国はシベリア抑留を経て広島へ復員し、弟の被爆死を知った。弟が残した日記を手に「悲しみを怒りと憎しみに転化」させると誓い、反戦平和のための創作に打ち込む。画風を代表する穏やかな母子像に、母子のつながりを断ち切る戦争への怒りを込め続けた。今年は生誕100年、没後10年に当たる。
「ヒロシマの母子像 四國五郎と弟・直登」と題した趙の舞台は、昨夏、被爆建物の旧陸軍被服支廠(ししょう)(南区)での「予告編」上演などを経て練り上げた入魂作。四国の詩の朗読を軸に、劇中劇「おこりじぞう」や弟の日記を交錯させる。「揺るぎない反戦平和の思想を打ち固められるかどうか、今こそ問われる」との思いで四国の軌跡をたどる。
中国地方での上演は19日午後6時半、福山市のカフェ・ドゥ・ララ▽20日午後6時半、広島市中区の合人社ウェンディひと・まちプラザ▽21日午後2時、岡山市北区のオリエント美術館地下講堂。3千円(前売り2500円)、中学生以下無料。コラボ玉造☎090(8146)1929。(道面雅量)
(2024年9月13日朝刊掲載)
「浪花の歌う巨人」の異名をとるミュージシャンで俳優の趙博(ちょうばく)が、ギターと映像を交えた独自の語り芸で届ける。
四国はシベリア抑留を経て広島へ復員し、弟の被爆死を知った。弟が残した日記を手に「悲しみを怒りと憎しみに転化」させると誓い、反戦平和のための創作に打ち込む。画風を代表する穏やかな母子像に、母子のつながりを断ち切る戦争への怒りを込め続けた。今年は生誕100年、没後10年に当たる。
「ヒロシマの母子像 四國五郎と弟・直登」と題した趙の舞台は、昨夏、被爆建物の旧陸軍被服支廠(ししょう)(南区)での「予告編」上演などを経て練り上げた入魂作。四国の詩の朗読を軸に、劇中劇「おこりじぞう」や弟の日記を交錯させる。「揺るぎない反戦平和の思想を打ち固められるかどうか、今こそ問われる」との思いで四国の軌跡をたどる。
中国地方での上演は19日午後6時半、福山市のカフェ・ドゥ・ララ▽20日午後6時半、広島市中区の合人社ウェンディひと・まちプラザ▽21日午後2時、岡山市北区のオリエント美術館地下講堂。3千円(前売り2500円)、中学生以下無料。コラボ玉造☎090(8146)1929。(道面雅量)
(2024年9月13日朝刊掲載)