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平和な世界 戦没者に誓う 呉海軍墓地で合同追悼式

 旧海軍の呉鎮守府ゆかりの戦没者を慰霊する呉海軍墓地合同追悼式が22日、呉市上長迫町の同墓地(長迫公園)であった。遺族や市民、海上自衛隊関係者たち約650人が13万人余りの故人をしのび、花を手向けた。

 呉海軍墓地顕彰保存会が主催。神津善三朗代表理事は「戦争のない世界を築くことこそ残された者の使命」と述べた。地元の長迫小の児童代表3人も「かけがえのない日常を守らなければならない」と話し、世界に平和を広げると誓った。

 井原市から参列した飯居忠さん(82)は、重巡洋艦最上に乗っていた父明さんを失った。当時の父の部下によると、明さんは攻撃を受けても艦橋から離れず、部下には「生き残って報告しろ」と命じたという。「海底に沈んで帰って来なかったが立派な人だった。この墓地を守っていただいていることに感謝し、元気なうちはお参りしたい」と話した。(衣川圭)

(2024年9月23日朝刊掲載)

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