核禁条約巡り 全候補前向き 批准/オブザーバー参加 立民代表選
24年9月21日
立憲民主党の代表選を争う4人が、核兵器禁止条約を巡って被爆地選出の岸田文雄首相より前向きな姿勢を示している。吉田晴美衆院議員は批准を求める。野田佳彦元首相、枝野幸男前代表、泉健太代表はオブザーバー参加が必要だと訴えている。
中国新聞などの取材に応じた4人に、それぞれ禁止条約への見解を尋ねた。批准を求める吉田氏は「唯一の戦争被爆国としての責任がある」と強調。「核なき世界への先頭に立ち外交を進めていきたい」と力を込めた。 他の3人はオブザーバー参加の必要性を唱えつつ、今すぐの批准には慎重な考えだった。野田氏は北朝鮮の核開発などを念頭に、特定の地域での核兵器の配備などを禁じる非核地帯条約を「北東アジアで作れないか、議論が必要だ」と説いた。
枝野氏は「まずはオブザーバー参加し、批准への努力をスタートさせる」と話した。泉氏は日本と同じく米国の「核の傘」に頼りながらもオブザーバー参加したドイツを引き合いに、同様の対応は「日本でもできる」と主張した。 禁止条約を巡っては、岸田政権はオブザーバー参加さえも否定的な立場でいる。(堀晋也)
(2024年9月21日朝刊掲載)
中国新聞などの取材に応じた4人に、それぞれ禁止条約への見解を尋ねた。批准を求める吉田氏は「唯一の戦争被爆国としての責任がある」と強調。「核なき世界への先頭に立ち外交を進めていきたい」と力を込めた。 他の3人はオブザーバー参加の必要性を唱えつつ、今すぐの批准には慎重な考えだった。野田氏は北朝鮮の核開発などを念頭に、特定の地域での核兵器の配備などを禁じる非核地帯条約を「北東アジアで作れないか、議論が必要だ」と説いた。
枝野氏は「まずはオブザーバー参加し、批准への努力をスタートさせる」と話した。泉氏は日本と同じく米国の「核の傘」に頼りながらもオブザーバー参加したドイツを引き合いに、同様の対応は「日本でもできる」と主張した。 禁止条約を巡っては、岸田政権はオブザーバー参加さえも否定的な立場でいる。(堀晋也)
(2024年9月21日朝刊掲載)