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8・6式典デモ行動 広島市アンケート 拡声器「聞こえた」77% 昨年比11ポイント減 「悪影響ある」は69%

 広島市は、8月6日の平和記念式典で参列者に尋ねた会場周辺でのデモ行動に関するアンケートの結果をまとめた。今年は入場規制エリアを平和記念公園(中区)全体に広げ、式典中に拡声器の音が聞こえた人は77・2%で昨年から11・5ポイント減。悪影響を指摘した割合も下がった。ただ、音量測定では広島県条例の規制対象値を上回る時間が2・3倍に増えた。

 市はアンケート用紙を式典会場で配り、1463人から回答を得た。拡声器の音が「聞こえた」人について、時間帯別では岸田文雄首相のあいさつ中が74・8%で最多だった。また、式典に「悪影響がある」と答えたのは69・4%で、昨年と比べて7ポイント下がった。「聞こえなかった」は22・3%で12ポイント増えた。

 音量測定は8月6日の午前8時から1時間、式典会場と周辺の10カ所で実施。うちデモ行進ルート付近の8カ所で、県条例で騒音の規制対象となる85デシベルを上回った。合わせて約26分間で昨年より15分長い。最大値は103デシベルと5デシベル小さかった。

 市は今年、式典を「厳粛の中で行う」と定めた市平和推進基本条例に基づき、デモを主催する市民団体「8・6ヒロシマ大行動実行委員会」に音量抑制への協力を要請していた。実行委は入場規制中、市が禁止した拡声器を会場内に持ち込み、原爆ドーム周辺で座り込みをした。(野平慧一)

(2024年9月21日朝刊掲載)

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