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国泰寺高放送部 ヒロシマを映す 被爆証言と生徒の活動 映像作品に

 国泰寺高(広島市中区)の放送部が、前身校在籍生の被爆体験と高校生の平和活動を織り交ぜた映像作品を制作している。被爆時に広島一中2年だった才木幹夫さん(92)=中区=を招いて開いた証言集会の模様を追いながら、若者が平和について考え行動する大切さを伝える。

 作品は3年小林芽衣さん(17)の発案をきっかけに、生徒たちが自ら集会を9月に実現させるまでの過程を追う。爆心地から2.2キロの段原中町(現南区)の自宅で被爆した才木さんのあの日の記憶や、特に同校1、3年生の多くが亡くなったことについて語る様子を収録。約4分半にまとめる。

 放送部員は1、2年の計5人。部長の2年小松朔汰朗さん(16)を中心に撮影や編集を分担している。

 放送部は今春、被爆前後の広島の様子を仮想現実(VR)で疑似体験してもらう市内の旅行会社の取り組みや、国泰寺高生の平和への意識を紹介した映像作品を完成させた。原爆被害や平和に関するテーマをさらに深掘りしようと、新たな作品に取り組んでいる。今秋の広島県高校放送文化コンクール(ビデオメッセージ部門)に出品する。

 小松さんは「被爆者が高齢になり、ウクライナやパレスチナ自治区ガザでも争いが続く中、同世代が平和について考え、行動するきっかけとなるような作品にしたい」と力を込める。(小林可奈)

(2024年9月30日朝刊掲載)

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