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被爆樹木 生き生きと 写生大会 中区で初 20人が関心高める

 被爆樹木を描く写生大会が6日、広島市中区の広島城跡であった。家族連れや絵の愛好家たち約20人が参加。爆心地から約910メートルで被爆したクロガネモチを前に、思い思いに手を動かした。

 参加者は木の周りに腰を下ろし、太い幹や青空に映える緑の葉の様子をじっくりと観察。画用紙に色鉛筆やクレヨンなどを使って描き上げた。

 木の幹を真下から見上げる構図を選んだり、大地に広がる根のたくましさを強調して描いたり、作品の表現はさまざま。佐伯区の公務員瓜生広志さん(61)は「被爆に耐えてここまで生きてきた木。目に見えない生命力をいろいろな色を使って表現した」と話した。

 中国四国博報堂(中区)と中国新聞社による共同企画「緑の伝言プロジェクト」の一環。開始から20年目を迎え、被爆樹木への関心をより高めてもらおうと初めて企画した。作品は今月中に同プロジェクトのホームページに掲載される。(黒川雅弘)

(2024年10月7日朝刊掲載)

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