「住民が守る寺」で初の映画上映会 12日 南区「光洋寺 知る機会に」
24年10月5日
浄土真宗本願寺派の説教場として住民が守る広島市南区向洋本町の光洋寺で12日、初の映画上映会が開かれる。同寺の向かいに実家がある画家黒田敬子さん(71)が企画し、自らと交流がある映画監督のドキュメンタリー作品を上映する。地元の仏教婦人会の有志と準備を進めている。
上映するのは、2015年制作の「ルンタ」(池谷薫監督)。中国による住民弾圧や文化破壊にさらされるチベットで活動する呉市出身の建築家中原一博さんの姿を通じて、圧政への非暴力の抵抗を描く。黒田さんは「人々の暮らしや心情から人間の尊厳を伝える作品。地元の皆さんが守っているお寺での上映にふさわしい作品を監督に選んでもらった」と話す。
同寺は「向洋説教場」として1882(明治15)年に設立され、住職がいない。住民でつくる一般社団法人が寺を運営するが、高齢化が進み、年数回の法要への参加が減っている。そのため、仏教婦人会は数年前から体操教室や高齢者サロンなどの地域行事に本堂を開放している。
仏教婦人会の世話役岡田敦子さん(77)が黒田さんから上映の相談を受けた。ドキュメンタリー映画好きでミニシアターに足を運ぶという岡田さんは「チベットの人々は仏教の信心があつい。みんなで大切にしているお寺を知ってもらう機会にもなる」と喜ぶ。
上映会は午後6時から。約2時間の上映後、池谷監督のトークもある。1500円(中高生500円)。黒田さん☎080(6326)4047。(石川昌義)
(2024年10月5日朝刊掲載)
上映するのは、2015年制作の「ルンタ」(池谷薫監督)。中国による住民弾圧や文化破壊にさらされるチベットで活動する呉市出身の建築家中原一博さんの姿を通じて、圧政への非暴力の抵抗を描く。黒田さんは「人々の暮らしや心情から人間の尊厳を伝える作品。地元の皆さんが守っているお寺での上映にふさわしい作品を監督に選んでもらった」と話す。
同寺は「向洋説教場」として1882(明治15)年に設立され、住職がいない。住民でつくる一般社団法人が寺を運営するが、高齢化が進み、年数回の法要への参加が減っている。そのため、仏教婦人会は数年前から体操教室や高齢者サロンなどの地域行事に本堂を開放している。
仏教婦人会の世話役岡田敦子さん(77)が黒田さんから上映の相談を受けた。ドキュメンタリー映画好きでミニシアターに足を運ぶという岡田さんは「チベットの人々は仏教の信心があつい。みんなで大切にしているお寺を知ってもらう機会にもなる」と喜ぶ。
上映会は午後6時から。約2時間の上映後、池谷監督のトークもある。1500円(中高生500円)。黒田さん☎080(6326)4047。(石川昌義)
(2024年10月5日朝刊掲載)