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非核三原則「乱す考えない」 首相、持論を封印

 石破茂首相は7日の衆院代表質問で核政策に触れ「非核三原則を政策上の方針として堅持をしており、乱す考えはない」と述べた。核兵器を「持たず、つくらず、持ち込ませず」とする国是について、岸田内閣の見解を踏襲する姿勢を示した。

 共産党の志位和夫議長への答弁。首相は就任前、米国の核兵器を共同運用する「核共有」や核の持ち込みの必要性を唱えていたが、政府代表としては持論を封印した形だ。岸田文雄前首相が多用した「核兵器のない世界」というフレーズも使い、「現実的かつ実践的な取り組みを継続、強化する」とも強調した。

 首相は9月掲載の米シンクタンクへの寄稿で、北大西洋条約機構(NATO)のアジア版創設を提唱。「米国の核シェア(共有)や核の持ち込みも具体的に検討せねばならない」と主張していた。(宮野史康)

(2024年10月8日朝刊掲載)

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