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「北欧のショパン弾き」 広島で平和の響き 19日公演 来日は10年ぶり

 「北欧のショパン弾き」と称されるピアニスト、ヤンネ・メルタネンが10年ぶりに来日する。東京などに次いで19日、広島市中区のWAKOゲバントホールでリサイタルを開催。得意とするショパンをはじめ、故郷フィンランドのシベリウスやカスキの作品を取り上げ、叙情性豊かな音色を披露する。

 ピアニストとしては異例の遅さである13歳からピアノを始め、1992年にドイツ・ダルムシュタットで開催された国際ショパン・コンクールで優勝を果たした。2005年にリリースしたショパンの「夜想曲全集」は欧州で最高評価を受けた。19年公開の日本映画「蜜蜂と遠雷」のサントラ盤に、シベリウス「ロマンス」の演奏が収録されたことでも知られる。

 広島公演の演目は「英雄ポロネーズ」「夜想曲第8番」をはじめとするショパン作品と、「ロマンス」などで構成。「ロシアと国境を接するカレリア地方出身の私にとって、広島は特別に大きな意味を持つ。平和のメッセージを発する機会を与えられたと考えている」と意気込みを語る。

 午後2時半開演。一般5500円(前売り500円引き)、学生2525円など。MCSヤング・アーティスツ☎03(3473)2880。(西村文)

(2024年10月10日朝刊掲載)

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