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「一刻も早く核廃絶を」 サーローさんがメッセージ

 日本被団協のノーベル平和賞受賞決定で、カナダ在住の広島の被爆者サーロー節子さん(92)が13日、メッセージを発表した。原爆で一瞬にして命を奪われた「無念の死者」に思いをはせ、「数々の死を無駄にせず、受賞を真に意義あるものにするには、核兵器廃絶を一刻も早く実現させるしか道はない」と訴えた。

 「被爆者として心から大きな喜び」と受賞を祝福。広島県被団協と日本被団協の理事長を務めた亡き森滝市郎さんたち先人の苦労を振り返った。速やかな核兵器廃絶へ、「被爆国日本とカナダなど核依存国は核兵器禁止条約に今すぐ参加すべきだ」と迫っている。

 広島市南区出身で13歳の時に被爆。禁止条約制定への貢献から2017年の平和賞に選ばれた非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN(アイキャン))の活動を証言を通じて支え、授賞式でスピーチした。(岡田浩平)

(2024年10月14日朝刊掲載)

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