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平和の実現へ「惨状知って」 パレスチナやウクライナから留学の大学院生 中区 若者16人とグループ討論

 どうすれば戦闘を止められるのか―。パレスチナ自治区やウクライナなどから来日した広島大大学院の留学生4人が、平和を実現する道のりについて広島の若者と考える交流会が20日、広島市中区の市青少年センターであった。領土を巡る争いの歴史などを説明し「惨状を知って」と訴えた。(川上裕)

 10~20代の16人が留学生とグループ討論した。パレスチナ自治区出身で、同大で障害者教育を学ぶジャスミン・エルモギーさん(27)は、ユダヤ人がイスラエルを建国した1948年以降、先住のパレスチナ人の排除が本格化した歴史を説明。「住む地域が分離壁で隔てられ、親族に会うにも長時間をかけ検問所を通過しないといけない。電気、水、食料は全てイスラエルに管理されている」と窮状を訴えた。

 ウクライナ出身のレペシュコ・アリーナさん(34)は参加者から「自分たちにできることは」などと質問を受けた。「全ての国や企業がロシアへの支援を止めないと領土は戻らない。まず何が起きているかを知ってほしい」と呼びかけた。

 広島ユネスコ協会などが国際問題への関心を高めようと企画した。舟入高2年伊藤未唯さん(17)は「朝起きて安全と感じる『私たちの当たり前』が壊されている。世界が一つになる難しさを思い知らされた」と心を痛めていた。

(2024年10月21日朝刊掲載)

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