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アイルランド国会演説 広島市長23日 被爆者の言葉伝える

 広島市の松井一実市長は21日、アイルランド議会上院で23日に演説すると明らかにした。核兵器禁止条約の批准国で、国会議員たちを前に被爆者の言葉に触れながら、平和文化の振興の重要性などを訴える。日本被団協のノーベル平和賞受賞決定にも言及する予定。

 松井市長が海外の国会で演説するのは2017年のイタリア以来2回目。アイルランドの下院議長が23年2月に広島を訪れたのを機に決まった。21日の記者会見では「核兵器のない平和な世界の実現に向け、共に取り組むよう呼びかけたい」と意気込んだ。アイルランドには23~26日に滞在。25日にはヒギンズ大統領とも面会し、被爆地訪問を要請する。

 日程は、28、29日に英マンチェスター市である平和首長会議の理事会出席に合わせた。被爆80年に向けた取り組みなどについて意見交換する。

 会見ではまた、被団協の平和賞決定を受け、日本政府が来年3月の核兵器禁止条約第3回締約国会議へオブザーバー参加するよう働きかける考えを示した。「被爆者の訴えをしっかりと受け止めた対応を取るよう新内閣に考えを届けたい」と述べた。(下高充生)

(2024年10月22日朝刊掲載)

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