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被爆者とAIで疑似対話 広島市 小中高生の意見反映へ

 広島市は、人工知能(AI)を活用して画面上の被爆者と疑似対話ができる装置の製作に小中高生の意見を生かす。利用を想定する若い世代の疑問を反映させ、完成度を高める。被爆証言を聞いて質問を考える場を来月5日に設ける予定で、参加者を募っている。

 装置は利用者の質問をAIが瞬時に分析し、被爆者のインタビュー映像の中から適切な回答を選んで再生する。市職員たちが想定質問を検討しているが、平和推進課は「子どもたちが率直に思うことを把握し、幅を広げたい」としている。

 5日は午後4時半から1時間を予定。参加者は原爆資料館(中区)で被爆者の証言を聞き、疑問や深く知りたい点をリストアップする。同課は小中高で各10人程度を募り、メールかファクスで今月28日まで受け付ける。居住地は問わない。

 市は被爆者の高齢化を踏まえ、本年度に装置の製作に着手した。被爆80年の来夏の利用開始を目指している。同課☎082(242)7831。 (下高充生)

(2024年10月24日朝刊掲載)

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