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[ヒロシマドキュメント 1945年] 10月 爆心地側が焼けた果実

 1945年10月。広島市内の植物には原爆の熱線による特異な痕跡が残っていた。学術調査に同行した日本映画社や写真担当の菊池俊吉さんがカメラで記録した。

 爆心地から約3キロ北西の己斐国民学校(現西区の己斐小)の近くでは、民家の庭のダイダイに熱線の影響を確認。実の爆心地側が焼けていた。約2・7キロ南東の旧制広島高(現広島大)ではヒイラギの葉に痕跡があり、別の葉に遮られた部分は焼けず、そうでない部分が焼けていた。(編集委員・水川恭輔)

(2024年10月28日朝刊掲載)

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