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　岩屋毅外相は３１日、中国新聞などの取材に応じ、核兵器禁止条約へのオブザーバー参加について「真っ向から否定するのではなく、さまざまな角度からもう一度研究、検討したい」と述べた。「真剣に考える」とした石破茂首相と同じく、従来の政府見解より前向きな姿勢を示した格好だ。 <br><br> 　岩屋氏は就任前からオブザーバー参加が念頭にあったとし「一つの考え方ではないかと考えたことがある」と明かした。「核兵器のない世界」の実現に向け、「人類に多大な惨禍をもたらし得る核兵器が二度と使用されることがないよう、現実的かつ実践的な取り組みをしていく」と話した。 <br><br> 　核保有国を巻き込む重要性も強調。禁止条約を「核なき世界への出口」と位置付ける岸田政権の見解を踏襲した上で「核保有国を絡めた枠組みや道筋を考えていかなければいけない」と述べた。 <br><br> 　石破首相の持論である日米地位協定の改定やアジア版ＮＡＴＯ（北大西洋条約機構）構想に関しては「実態を検証、研究していく」とするにとどめた。（宮野史康） <br><br> （２０２４年１１月１日朝刊掲載）