[被団協ノーベル平和賞] 箕牧さん「核兵器なくして」 山陽小野田で中学生に講話
24年11月1日
ノーベル平和賞の受賞が決まった日本被団協の代表委員で、広島県被団協の箕牧(みまき)智之理事長(82)が31日、山陽小野田市の竜王中で被爆体験を証言した。受賞決定後では初めて。核兵器廃絶を国内外で訴えてきた歩みや平和への願いを伝えた。
飯室村(現広島市安佐北区)で暮らしていた箕牧さんは米軍による原爆投下の翌日、母に連れられ、市内で働いていた父を捜して入市被爆した。「当時は放射線があることすら知らず、多くの人が助けに入って被爆した」と説明した。
被団協では日本政府に核兵器禁止条約への加盟を求め、米ニューヨークで核兵器廃絶を訴えるデモに参加してきたなどと紹介。「被爆者が願う『生きているうちに核兵器をなくしてください』という活動をしている。だが実現しない。核兵器を持つ国は『核兵器があるから世界が安全』という言い方をする」と憤りをにじませた。
広島県被団協は、旧小野田市時代の1997年度から平和学習に招かれ、故坪井直(すなお)前理事長たちも講話した。この日は全校生徒約190人や地域住民が聴いた。3年の梅本優輔さん(14)は「平和賞はニュースで知っていたが、もっと関心を持てた。次世代に伝えていくのが大切だと感じた」と力を込めた。(下高充生)
(2024年11月1日朝刊掲載)
飯室村(現広島市安佐北区)で暮らしていた箕牧さんは米軍による原爆投下の翌日、母に連れられ、市内で働いていた父を捜して入市被爆した。「当時は放射線があることすら知らず、多くの人が助けに入って被爆した」と説明した。
被団協では日本政府に核兵器禁止条約への加盟を求め、米ニューヨークで核兵器廃絶を訴えるデモに参加してきたなどと紹介。「被爆者が願う『生きているうちに核兵器をなくしてください』という活動をしている。だが実現しない。核兵器を持つ国は『核兵器があるから世界が安全』という言い方をする」と憤りをにじませた。
広島県被団協は、旧小野田市時代の1997年度から平和学習に招かれ、故坪井直(すなお)前理事長たちも講話した。この日は全校生徒約190人や地域住民が聴いた。3年の梅本優輔さん(14)は「平和賞はニュースで知っていたが、もっと関心を持てた。次世代に伝えていくのが大切だと感じた」と力を込めた。(下高充生)
(2024年11月1日朝刊掲載)