AI疑似対話装置 広島市が製作 被爆証言映像を撮影 小中高生13人が質問
24年11月6日
人工知能(AI)を活用して画面上の被爆者と疑似対話ができる装置の製作で、広島市は5日、被爆者の山本定男さん(93)=東区=の証言映像を撮影した。小中高生も参加し、やりとりを開発に生かすため質問した。
山本さんは広島二中(現西区の観音高)の2年生時に、爆心地から約2・5キロの東練兵場(現東区)で被爆。大やけどを負って道端に横たわる人たちの姿を見た体験などをカメラの前で語り、「原爆は二度と地球上で使われてはならない」と訴えた。公募で選ばれた小中高生13人は「若い世代に伝えたいことは」などと質問を重ねた。
撮影後の取材に、山本さんは疑似対話装置について「証言を残す手段ができたのは意義がある」と受け止めた。近畿大付属広島高東広島校1年田名後郁大さん(16)は「言葉の一つ一つに思いがこもっていた。被爆者が減る中で、貴重な機会になる」と振り返った。
装置は、利用者の質問をAIが瞬時に分析し、被爆者のインタビュー映像の中から適切な答えを選んで再生する仕組み。市は計5人の被爆証言を基に5台を製作し、来年8月の利用開始を目指している。(下高充生)
(2024年11月6日朝刊掲載)
山本さんは広島二中(現西区の観音高)の2年生時に、爆心地から約2・5キロの東練兵場(現東区)で被爆。大やけどを負って道端に横たわる人たちの姿を見た体験などをカメラの前で語り、「原爆は二度と地球上で使われてはならない」と訴えた。公募で選ばれた小中高生13人は「若い世代に伝えたいことは」などと質問を重ねた。
撮影後の取材に、山本さんは疑似対話装置について「証言を残す手段ができたのは意義がある」と受け止めた。近畿大付属広島高東広島校1年田名後郁大さん(16)は「言葉の一つ一つに思いがこもっていた。被爆者が減る中で、貴重な機会になる」と振り返った。
装置は、利用者の質問をAIが瞬時に分析し、被爆者のインタビュー映像の中から適切な答えを選んで再生する仕組み。市は計5人の被爆証言を基に5台を製作し、来年8月の利用開始を目指している。(下高充生)
(2024年11月6日朝刊掲載)