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[被団協ノーベル平和賞] 「核兵器あること許されぬ」 児玉事務局次長 広島でスピーチ

 ノーベル平和賞の受賞が決まった日本被団協の児玉三智子事務局次長(86)が6日、広島市中区であった健康に関する国際会議の開会式でスピーチした。被爆体験を伝え、「核兵器が地球上にあること自体が人道的に許されない」と訴えた。

 児玉さんは7歳の時、爆心地から4キロの古田国民学校(現西区の古田小)で被爆した経験を証言。帰宅途中、焼けただれて声も出せない女の子が水が欲しいと目で訴えてきたと明かし「その目が今も私の目に突き刺さって離れない。この世の地獄だった」と語った。

 原爆被害への国家補償を求めて1956年に日本被団協が発足した経緯や核兵器を巡る現状を説明。「核兵器があるということは、明日にでも広島、長崎の惨禍が繰り返されるということだ」と強調した。

 国際会議は健康関連の国際団体などが主催。8日まで医療や介護の従事者、研究者たち30カ国余りの約800人が参加する。(下高充生)

(2024年11月7日朝刊掲載)

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