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[被団協ノーベル平和賞] 「核禁条約 加盟契機に」 ICANコーディネーターが会見

 核兵器禁止条約を推進する非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)のティム・ライト条約コーディネーターが13日、広島市中区で記者会見した。日本被団協のノーベル平和賞受賞決定を受け「より多くの国が核軍縮に賛同し、禁止条約に加盟する契機となってほしい」と期待した。

 ICANは禁止条約制定に市民社会から貢献したとして2017年の平和賞を贈られた。ライト氏は「核兵器のない世界という同じ使命に向け、受賞者同士協力を深めたい」と強調。来年の被爆80年へ、子どもの原爆被害に焦点を当てた活動に取り組む考えも示した。

 また、来年3月にある禁止条約の第3回締約国会議に言及。約30カ国のオブザーバー参加が見込まれるといい「日本政府もオブザーバー参加を。唯一の戦争被爆国として非常に重要な貢献を果たせる」と訴えた。現時点で日本同様に米国の「核の傘」に依存する国のうちオーストラリア、ノルウェー、ドイツがオブザーバー参加する見込みという。(小林可奈)

(2024年11月14日朝刊掲載)

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