朝凪(あさなぎ) オスロへ 被爆者の決意
24年11月14日
「オスロに行くよ」。金沢市に住む被爆者西本多美子さん(83)の弾む声を電話越しに聞いた。12月に日本被団協へ贈られるノーベル平和賞の授賞式に合わせ、市民団体の一員としてノルウェーを訪れるという。
西本さんは4歳のとき広島で被爆。後に夫の転勤で石川県へ。2年前に解散した同県の被爆者団体で会長を務め、体験証言を続ける。被爆地から離れた地での活動は苦労も多いが、仲間と励まし合い、生きてきた。
授賞決定の報に涙したそうだ。「報われたと思った」と同時に「核兵器廃絶を伝え続けなさいと背中を押された」とも。授賞式会場には入れない。体調もすぐれないが「世界に向け、私も最後の訴えを」と車いすでの渡航を決めた。会場の外にいる被爆者の声も、世界に届くことを心から願う。(平和メディアセンター・新山京子)
(2024年11月14日朝刊掲載)
西本さんは4歳のとき広島で被爆。後に夫の転勤で石川県へ。2年前に解散した同県の被爆者団体で会長を務め、体験証言を続ける。被爆地から離れた地での活動は苦労も多いが、仲間と励まし合い、生きてきた。
授賞決定の報に涙したそうだ。「報われたと思った」と同時に「核兵器廃絶を伝え続けなさいと背中を押された」とも。授賞式会場には入れない。体調もすぐれないが「世界に向け、私も最後の訴えを」と車いすでの渡航を決めた。会場の外にいる被爆者の声も、世界に届くことを心から願う。(平和メディアセンター・新山京子)
(2024年11月14日朝刊掲載)