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[被団協ノーベル平和賞] 授賞式へ渡航費募る CF開始 被爆者や支援者派遣

 ノーベル平和賞に決まった日本被団協は15日、東京都内で記者会見を開き、ノルウェー・オスロである授賞式への渡航費を募るクラウドファンディング(CF)を始めたと発表した。事務局次長の浜住治郎さん(78)は「戦争が起き、核兵器使用の危険性が高まっている。再び被爆者をつくってはいけないと発信したい」と協力を呼びかけた。

 CFの目標額は1千万円。被団協は授賞式に合わせて、被爆者や支援者たち31人を派遣する方針でいる。航空運賃と宿泊費で1人当たり約50万円かかる見通しで、自ら負担する意向を示している人を除く参加者の渡航費に役立てる。ノーベル賞委員会が負担する渡航費は、12月10日の授賞式に登壇する代表委員3人分だけという。

 被団協は委員会から賞金1100万スウェーデンクローナ(約1億5千万円)を受け取る。被団協の活動や被爆者運動に活用する考えで、今回の渡航費には充てないと決めている。

 寄付は12月15日まで、CFサイト「シンカブル」で募る。高額の寄付者には、機関紙へ名前を載せたり機関紙を1年間送ったりする。(宮野史康)

(2024年11月16日朝刊掲載)

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