被爆2世 授賞式「学んで帰る」 ノーベル賞の被団協代表理事 松江の本間さん 今後の活動 アイデア探る
24年11月25日
県原爆被爆者協議会の会長で、日本被団協の代表理事を務める本間恵美子さん(74)=松江市=が、12月10日にノルウェーのオスロ市庁舎で開かれるノーベル平和賞授賞式に出席する。日本被団協で唯一の被爆2世の役員。「今後、2世として何ができるかしっかり学んで帰りたい」と意気込む。(上田光)
被団協の平和賞受賞が発表された10月11日、本間さんはテレビのニュースで受賞を知った。「まさか選ばれるなんて」と驚いたが、多くの祝福の電話があり「先人たちが続けてきた地道な活動が評価された」と喜びをかみしめた。
授賞式には被団協の役員たち31人が出席する予定だ。式後に現地の学校などを訪れ、被爆者たちと共に核廃絶を訴える。ウクライナやパレスチナなどで紛争が続く中、「世界が、損得でなく相手を思いやる気持ちを考えるきっかけになってほしい」と願いを込める。
母親が広島で入市被爆した本間さんは、6月に被団協の中国ブロック選出の代表理事に、初の被爆2世として就任したばかり。重責に不安もよぎったが、かつて県内の被爆者に言われた「後を頼む」という言葉に背中を押されたという。
代表理事となり、被爆者たちとの交流が増えるにつれ、「意見の活発さに驚くとともに、大きな刺激になっている」と話す。ただ、最前線で活動する被爆者たちの高齢化に懸念も抱いている。
県原爆被爆者協では、支部がなくなった県西部で活動したり、被爆者の言葉を音声に残したりして活動の幅を広げる必要性を感じている。「受賞を機に、若い世代に関心をもってもらい、一緒になって平和を訴えていきたい」と決意を語った。
(2024年11月25日朝刊掲載)
被団協の平和賞受賞が発表された10月11日、本間さんはテレビのニュースで受賞を知った。「まさか選ばれるなんて」と驚いたが、多くの祝福の電話があり「先人たちが続けてきた地道な活動が評価された」と喜びをかみしめた。
授賞式には被団協の役員たち31人が出席する予定だ。式後に現地の学校などを訪れ、被爆者たちと共に核廃絶を訴える。ウクライナやパレスチナなどで紛争が続く中、「世界が、損得でなく相手を思いやる気持ちを考えるきっかけになってほしい」と願いを込める。
母親が広島で入市被爆した本間さんは、6月に被団協の中国ブロック選出の代表理事に、初の被爆2世として就任したばかり。重責に不安もよぎったが、かつて県内の被爆者に言われた「後を頼む」という言葉に背中を押されたという。
代表理事となり、被爆者たちとの交流が増えるにつれ、「意見の活発さに驚くとともに、大きな刺激になっている」と話す。ただ、最前線で活動する被爆者たちの高齢化に懸念も抱いている。
県原爆被爆者協では、支部がなくなった県西部で活動したり、被爆者の言葉を音声に残したりして活動の幅を広げる必要性を感じている。「受賞を機に、若い世代に関心をもってもらい、一緒になって平和を訴えていきたい」と決意を語った。
(2024年11月25日朝刊掲載)