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戦前の市街地 戦後の旧佐伯郡 古地図 新たに復刻 あき書房

 広島市一帯の古地図を復刻販売している南区の古書店「あき書房」が、新たに戦前の広島市街地、戦後の旧佐伯郡エリアの計2枚を復刻した。

 「最新大広島市街図」は1931(昭和6)年発行の縮尺2万分の1のカラー地図。代表の石踊一則さん(77)は「戦前の類似の地図と違ってデフォルメされておらず、方位や距離が正確なのが特徴」と話す。戦時統制の前で軍施設がつぶさに描かれ、赤線で示した市内電車は現在とのルートの違いがよく分かる。

 もう一つは51年発行の「広島県佐伯郡商工案内地図」。廿日市町や大竹町、地御前村など各町村の商店街が店舗名まで記され、往時のにぎわいがしのばれる。

 2枚とも版元が途絶え、県立文書館(中区)も収蔵していないため、石踊さんが「今のうちに残しておきたい」と入手した原版から復刻した。

 いずれも千部発行、1100円。あき書房☎082(255)1916。(馬場洋太)

(2024年11月29日朝刊掲載)

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