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被爆の惨状 VRで体験を 市立広島商高 販売実習で初コーナー

 広島市立広島商業高(東区)で30日、生徒による販売実習「ピースデパート」が始まった。食品や雑貨を売るブースを並べたほか、原爆投下前後の広島の状況を体験できる仮想現実(VR)コーナーを初めて設けた。

 全校生徒約610人が参加し、県内外の企業から仕入れたソーセージや和菓子、木製食器などを販売した。VRコーナーはゴーグルを通して原爆投下から復興までの様子を疑似体験でき、生徒が来場者にゴーグルの使い方を伝え、体験後に感想を聞いていた。

 被爆の実相に触れてもらおうと、市からゴーグル7台を借りて企画。3年戸田彩風(あやか)さん(18)は「VRで惨状を知り、平和を考えるきっかけにしてもらえたのではないか」と話していた。

 ピースデパートは1日も午前10時から午後3時まで開く。収益の一部は広島、長崎両市の平和事業に寄付する。(桧山菜摘)

(2024年12月1日朝刊掲載)

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