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被爆クスノキ 健康診断 中区の12本 国交省、保存策を検討

 広島市中区白島北町の国道54号沿いに植わる被爆クスノキに衰えがみられるとして、管理する国土交通省広島国道事務所が樹勢の診断をした。職員や管理業者たち約20人が現地で状態を確かめ、樹勢回復や保存に向けた方策を話し合った。

 12本のうち最も状態の悪い1本を樹木医の堀口力さん(79)=西区=が高所作業車でチェックし、枝の密度が低い箇所や黄緑に退色した葉を確認した。他の11本を含め、状態は安定していて「倒木など差し迫った問題はない」という。診断を踏まえ、下草を刈って肥料を与える。

 2006年に衰弱が分かって以降、同事務所は傷んだ箇所の除去や薬剤塗布を施し、09年からは5年間隔で診断している。管理第二課の河野和典課長は「衰えの進んだ木もあるので点検間隔を短くし、残していきたい」と話した。(神田真臣)

(2024年12月2日朝刊掲載)

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