ミャンマーで口唇口蓋裂治療 広島大病院医師の岸さん 活動10年 6日に講演
24年12月4日
広島大病院(広島市南区)の口腔(こうくう)外科医、岸直子さん(49)はミャンマーで「口唇口蓋(こうがい)裂」の治療活動をしている。自身も患者だったことから「同じ境遇の人の役に立ちたい」とこの職業を志し、渡航を続けている。
出生時から唇や上顎が割れている口唇口蓋裂は、食事や発音に支障が出やすい。日本と違い、ミャンマーでは治療体制が乏しいという。
岸さんは兵庫県出身。初めてミャンマーを訪れたのは大阪大の医局にいた2013年だった。東京の非政府組織(NGO)「ジャパンハート」の短期ボランティアに参加し、懸命に働く医療従事者と、治療を待つ患者の姿を目の当たりにした。「腰を据えた活動を」と退職し、長期ボランティアに。現在、広島大病院に勤務しながら支援活動を続ける。
自らを突き動かすのは「治療を終えた子どもたちと家族の笑顔」だ。21年の国軍クーデター後、厳しい国内情勢にあるが治療のニーズは変わらない。「ミャンマーの医療の現状に心を寄せる人の輪を広げたい」と願う。
岸さんは6日午後7時から、広島市中区のカフェ「ハチドリ舎」で自身の活動を語る。参加費千円とドリンクの注文が必要。☎082(576)4368。(小林可奈)
(2024年12月4日朝刊掲載)
出生時から唇や上顎が割れている口唇口蓋裂は、食事や発音に支障が出やすい。日本と違い、ミャンマーでは治療体制が乏しいという。
岸さんは兵庫県出身。初めてミャンマーを訪れたのは大阪大の医局にいた2013年だった。東京の非政府組織(NGO)「ジャパンハート」の短期ボランティアに参加し、懸命に働く医療従事者と、治療を待つ患者の姿を目の当たりにした。「腰を据えた活動を」と退職し、長期ボランティアに。現在、広島大病院に勤務しながら支援活動を続ける。
自らを突き動かすのは「治療を終えた子どもたちと家族の笑顔」だ。21年の国軍クーデター後、厳しい国内情勢にあるが治療のニーズは変わらない。「ミャンマーの医療の現状に心を寄せる人の輪を広げたい」と願う。
岸さんは6日午後7時から、広島市中区のカフェ「ハチドリ舎」で自身の活動を語る。参加費千円とドリンクの注文が必要。☎082(576)4368。(小林可奈)
(2024年12月4日朝刊掲載)