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被爆米兵捕虜調査「世界平和の一歩」 森さんの功績たたえる 広島で谷本清平和賞祝う会

 被爆者で歴史研究家の森重昭さん(87)=広島市西区=の谷本清平和賞受賞を祝う会が4日、中区の広島国際会議場であった。地元政財界の有志が企画し、約30人が出席。広島で被爆した米兵捕虜の調査を続けた功績をたたえた。

 賞を授与した公益財団法人ヒロシマ・ピース・センターの鶴衛理事長は被爆者支援に尽力した広島流川教会の故谷本清牧師の足跡に触れ「自らの足で資料を集め、分析、発表した森さんの功績を評価した。世界平和の新たな一歩に」とあいさつ。中高の同級生は森さんに膝掛けを贈った。

 森さんは謝辞で自身の活動を回顧。「国の方針で核兵器をどう扱うかという議論はあるが、米兵捕虜の遺族を訪ね歩くとみんな平和を望んでいた」と明かした。

 8歳の時に爆心地から約2.5キロの己斐町(現西区)で被爆。会社勤めの傍ら、被爆した米兵捕虜について調べ続け、12人が犠牲になったと結論付けた。(野平慧一)

(2024年12月5日朝刊掲載)

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