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[被団協ノーベル平和賞] 被爆者の思い 「原動力にする」「世界に伝える」

オスロ訪れる市民団体メンバーら会見

 ノルウェー・オスロで10日にある日本被団協へのノーベル平和賞授賞式に合わせ、現地を訪れる非政府組織(NGO)や市民団体のメンバー5人が4日、オンラインで記者会見した。NPO法人ANT―Hiroshima(広島市中区)理事の渡部久仁子さん(44)は「五感を総動員し被爆者の思いを受け止め、今後の活動の原動力にしたい」と意気込んだ。

 渡部さんは、日本原水協とNGOピースボート(東京)の企画で、被爆者たち50人余りと訪問する。被爆者たちをサポートする役割といい「今日まで運動を続けてくれたことに感謝し、けがや病気なくメッセージを伝えられる場をつくりたい」と語った。

 被団協代表団の一員の林田光弘さん(32)=長崎市=は、核兵器を禁止、廃絶する条約の締結を全ての国に求める「ヒバクシャ国際署名」のキャンペーンリーダーを務めた。呼びかけ人の一人で代表委員を務めた岩佐幹三さん(2020年死去)に触れ「『核兵器が人間らしさを奪うということに向き合わないといけない』と繰り返し語っていた。被爆者から受け取った言葉を世界に伝える」と話した。(下高充生)

(2024年12月5日朝刊掲載)

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